こんにちは!旅行とニュースが大好きなブロガーの私、Kenjiです。
皆さんは「北海道にカジノができるかもしれない」というニュースを聞いたとき、どんな感想を持ちましたか?
美しい雪景色、新鮮な海の幸、雄大な自然――そんな最高の観光資源を持つ北海道・札幌が、もし世界レベルのエンターテイメント施設と融合したら?想像するだけでワクワクしますよね。
かつて、北海道は日本の「統合型リゾート(IR)」候補地として非常に有力視されていました。残念ながら現在、その動きは一旦停止していますが、構想が持っていたポテンシャルは計り知れません。
今回は、私が個人的に感じていた札幌IR構想の大きな魅力と、なぜ北海道が日本のカジノ候補地として注目されたのか、そして現在の状況について、皆さんと一緒に掘り下げてみたいと思います。
1. そもそもIR(統合型リゾート)とは?カジノだけではないその実態
日本のIR推進法(特定複合観光施設区域整備法)の下で語られる「カジノ」は、私たちがイメージする単体の賭博場ではありません。
IRとは、カジノ収益をテコに、国際会議場(MICE施設)、巨大なホテル群、ショッピングモール、劇場、テーマパークなどが一体となった巨大な複合観光施設を指します。カジノはあくまで全体の収益を支える「核」であり、IRの主役は実は「観光客誘致」と「ビジネス交流」なのです。
このIR誘致の動きは、長引く経済停滞を打破し、地方創生を図るための国家戦略として進められてきました。
北海道が目指した「日本型IR」
数ある候補地の中で、なぜ札幌やその近郊(主に苫小牧エリア)が強く注目されたのでしょうか?それは、北海道が持つ他の地域にはない「独自の強み」があるからです。
① 国際的なアクセス力
新千歳空港は、東京や大阪に比べて国際線が少ないものの、アジア圏(特に中国、韓国、台湾)からのアクセスが非常に便利です。冬季の雪まつりやスキー客を見ても、北海道は既に国際観光地としてのブランドを確立しています。
② 季節ごとの魅力の相乗効果
IRが提供する屋内型のエンターテイメントと、北海道の四季折々の自然(夏のアウトドア、冬の雪景色)が融合すれば、一年中観光客を呼び込むことが可能になります。既存の観光資源を「底上げ」する力が期待されていました。
③ 観光インフラの整備余地
札幌市周辺は既に都市機能が充実していますが、苫小牧などの近郊エリアであれば、広大な敷地を確保しやすく、環境負荷を考慮した最新のインフラ整備がしやすいという利点がありました。
2. 札幌IRが実現した場合のインパクト(テーブル分析)
もし札幌近郊にIRが建設されれば、地域経済に非常に大きな影響を与えることが予測されていました。もちろん、メリットだけでなく、解決すべき課題も同時に存在します。
私が個人的に最も期待していたのは、地域の雇用創出と、国際MICE施設によるビジネス機会の拡大です。
項目 (Item) ポジティブな経済・社会効果 (Positive Impact) 懸念点及び課題 (Concerns & Challenges)
経済波及効果 年間数十億円規模の税収。年間数百万人の新規観光客誘致。 既存の宿泊施設・観光地との顧客争奪戦のリスク。
雇用創出 建設時および運営時で数千人規模の新規雇用創出。 安定した雇用維持のための経営ノウハウの確保。
社会・文化 国際会議(MICE)誘致によるビジネス交流の活発化。 ギャンブル依存症対策の強化と、地域治安への影響。
インフラ 新千歳空港や周辺道路のアクセス改善、新規公共交通機関の整備。 寒冷地特有の建設コスト増大、環境アセスメントの確実な実施。
3. 北海道が持つべき「IRの理想像」
私は、北海道がもし再びIR誘致を目指すならば、「ただの巨大なカジノリゾート」ではなく、その土地の特性を最大限に活かした「サステナブルなリゾート」を目指すべきだと考えています。
ある経済専門家は、北海道のIR構想について、次のように述べていました。
「北海道のIRは、単にアミューズメントを提供するだけでなく、食と自然の体験を融合させ、アジアの富裕層にとっての『第二の別荘地』のような位置づけを目指すべきだ。環境への配慮と地域の共存こそが、持続的な成功の鍵となる。」
これこそが、私たちが目指すべき姿ではないでしょうか。
具体的に、北海道IRに私が期待していた要素をリストアップしてみます。
期待される北海道IRのキーファクター
地域連携型ダイニング: リゾート内のレストランで、北海道産の高級食材(ウニ、カニ、和牛など)を独占的に使用し、地域漁業・農業と連携する。
ウェルネス&自然体験: カジノから隔離されたエリアに、大自然を望む温泉スパや冬季スポーツ施設を設置し、リゾート外の観光も促す。
MICEとイベントの融合: 札幌雪まつりやYOSAKOIソーラン祭りなどの国際イベントと連携し、IR施設を冬季の国際ビジネス交流のハブにする。
厳格な依存症対策: 日本人入場制限や入場料徴収の徹底に加え、AIを活用したハイレベルな依存症対策システムを導入する。
4. 現在の状況:なぜ北海道は一時撤退したのか
このように大きなポテンシャルを秘めていた北海道のIR構想でしたが、2020年11月、北海道は正式に誘致活動を一時撤退することを表明しました。
この決断の背景には、主に以下の二つの大きな理由がありました。
1. 環境アセスメントの困難さ
候補地として有力視されていたエリアが、自然環境保護の観点から非常にデリケートな場所でした。IR誘致には環境影響評価(アセスメント)の迅速な実施が求められましたが、広大な土地と複雑な生態系を持つ北海道では、国が求めるスケジュール内でこれを完了させるのが困難であると判断されたのです。
2. 地域の合意形成と時間不足
IR推進には、地元住民の強い理解と合意が必要です。しかし、カジノ誘致に対する賛否両論は根強く、また、事業者選定や具体的な計画策定にかけられる時間が限られていたため、「拙速な判断は避けるべき」という判断に至りました。
知事は当時、「将来的に再びチャレンジする可能性はある」と含みを残しており、これは”諦めた”のではなく、**”準備期間に入る”**というメッセージだと私は受け止めています。
5. FAQ:札幌カジノに関するよくある質問
私の周りでもIR実現についてよく聞かれる質問に答えておきます。
Q1: 現在、日本のどこかでカジノIRは建設中ですか? A: はい、大阪府・市が唯一の認定を受けており、夢洲(ゆめしま)での開業を目指して準備が進められています。開業目標は2030年頃とされています。
Q2: 北海道が今後、再びIR誘致に名乗りを上げる可能性はありますか? A: 可能性はあります。国のIR計画は今後も継続的な見直しや追加の誘致機会が設けられる見込みです。将来的に環境アセスメントや地域合意が整い次第、北海道が再び立候補するシナリオは十分に考えられます。
Q3: カジノができたら、日本人は誰でも入場できるのですか? A: IR整備法に基づき、日本居住者(日本人および永住外国人)は、入場回数制限(週3回、月10回まで)や、6,000円の入場料の支払いが必要となります。これはギャンブル依存症対策の一環です。外国人観光客にはこれらの制限はありません。
Q4: 札幌市内にIRはできる予定でしたか? A: 当初、札幌市内の検討もありましたが、巨大な敷地の確保と空港からのアクセスを考慮すると、新千歳空港に近い苫小牧市周辺が最有力候補地となっていました。
さいごに:北海道の未来の可能性
札幌IR構想は一旦「休憩」に入りましたが、北海道が持つ観光パワー、特に国際的な魅力は衰えていません。
大阪IRの動向が成功のモデルケースとなり、環境や地元対策に関するノウハウが蓄積されれば、数年後、より洗練された形で「北海道だからこそ実現できる、サステナブルなIR」の計画が再浮上するかもしれません。
私は、北海道の雄大な自然と最先端のエンターテイメントが融合する未来を、心から楽しみにしています。その日が来るまで、引き続き北海道の観光の魅力を発信していきたいと思います!