近年、インターネットの普及とともに「オンラインカジノ」の存在を知り、興味を持つ方が増えています。その中でも「エンパイア カジノ」という名前を目にすることもあるかもしれません。しかし、日本の法律に照らし合わせたとき、「エンパイア カジノは違法ではないのか？」という疑問は、非常に重要な問いかけです。
この記事では、エンパイア カジノをはじめとするオンラインカジノと日本のギャンブル法規の関係について、詳しく解説していきます。
1. 日本のギャンブル法規の基本
まず、日本のギャンブル法規の基本的な考え方を確認しましょう。日本では、刑法第185条（賭博罪）および第186条（常習賭博罪）により、原則として賭博行為は禁止されています。
ただし、例外として特別法によって許可されているものがあります。
公営ギャンブル: 競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじ、スポーツ振興くじ（TOTOなど）
パチンコ・パチスロ: 換金行為自体は景品交換所の仕組みを利用しており、法的なグレーゾーンとして存在しています。
これらの例外を除き、個人間であっても金銭を賭けて行う賭け事は「違法」とみなされます。
2. オンラインカジノと「違法性」の複雑さ
では、オンラインカジノ、特に「エンパイア カジノ」のような海外を拠点とするサービスはどうでしょうか？
2.1. 海外運営の合法性
エンパイア カジノをはじめとする多くのオンラインカジノは、マルタ、キュラソー、ジブラルタルなどの国や地域で政府から正式なライセンスを取得し、合法的に運営されています。これらの国々では、オンラインカジノは合法的なエンターテイメントとして認められています。
つまり、カジノ運営会社自体は、その国の法律に基づけば「違法な存在ではない」と言えます。
2.2. 日本国内からの利用の違法性
問題は、**「日本国内に居住する人が、日本国内からオンラインカジノを利用した場合」**です。
日本の現在の法律では、「海外で合法的に運営されているオンラインカジノ」であっても、日本国内からアクセスして賭博行為を行うことは、刑法上の「賭博罪」に問われる可能性が極めて高いと解釈されています。
グレーゾーンから明確な違法へ: かつては、サーバーが海外にあるため日本の法律が適用しにくいという「グレーゾーン」という見方も存在しました。しかし、近年、警察当局はオンラインカジノの利用者を検挙する事例を増やしており、この「グレーゾーン」という解釈はもはや通用しない状況になりつつあります。 特に、2016年に実際にオンラインカジノ利用者が逮捕・送検された「スマートライブカジノ事件」は、この流れを決定づけるものでした。この事件では、弁護士を介して不起訴にはなったものの、明確な逮捕事例として残っています。
「胴元」と「参加者」の両方が対象: 日本の賭博罪は、賭博の「胴元（主催者）」だけでなく、「参加者」も処罰の対象となります。したがって、日本国内からオンラインカジノで遊んだ場合、プレイヤー自身が賭博罪に問われるリスクがあるのです。
3. エンパイア カジノの場合
エンパイア カジノも、他の多くのオンラインカジノと同様に、海外のライセンス（キュラソーライセンス）を取得して運営されています。そのため、運営会社自体は（キュラソーの法律上は）合法です。
しかし、上記で解説した通り、日本国内に居住する方がエンパイア カジノを利用することは、日本の刑法において「違法とみなされる行為」であり、賭博罪に問われる可能性があります。
4. プレイヤーが直面するリスク
日本からオンラインカジノを利用するプレイヤーが直面するリスクは、以下の通りです。
法的リスク: 警察による検挙、逮捕、起訴、罰金刑などの処罰の対象となる可能性があります。
金銭的リスク: ギャンブル依存症に陥り、多額の借金を抱える可能性があります。また、オンラインカジノでの勝利金は、税務署から突然の連絡が来る可能性もあり、税金の問題も発生します。
詐欺・トラブルのリスク: 多くのオンラインカジノは信頼できるライセンスのもと運営されていますが、中には悪質なサイトも存在します。出金拒否や個人情報の流出といったトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。
5. 結論：安易な利用は厳禁
「エンパイア カジノは違法か？」という問いに対しては、**「海外の法律上は合法に運営されているが、日本国内からの利用は日本の刑法に抵触し、違法とみなされる可能性が極めて高い」**というのが、最も正確な答えです。
オンラインカジノは手軽に遊べるように見えますが、日本の法規制を無視して利用することは、上記のような重大なリスクを伴います。安易な気持ちで手を出すことは、決しておすすめできません。
日本の法律は、オンラインのギャンブル行為に対しても厳しく目を光らせています。自身の安全と財産を守るためにも、違法なギャンブル行為には関わらないよう、強くお勧めします。