「カジノ 日本 いつ?」いよいよ現実へ!IRの現状と今後の見通し
「日本にカジノはいつできるの?」 この疑問は、長年にわたり多くの人の関心を集めてきました。一時期は「もう無理なのでは?」という声も聞かれましたが、ここに来てようやく具体的な動きが見えてきています。
今回は、日本における「カジノ」の現状と、その正式名称である「統合型リゾート(IR)」がいつ頃開業するのかについて、詳しく解説していきましょう。
そもそも「カジノ」ではなく「IR」とは?
私たちが「カジノ」と呼ぶ施設の多くは、日本では「統合型リゾート(IR:Integrated Resort)」として整備が進められています。IRは、単なるギャンブル施設ではありません。
カジノ施設 (全体の面積の3%以下という厳しい制限があります)
国際会議場、展示施設 (MICE施設)
一流ホテル
エンターテイメント施設(劇場、アミューズメントパークなど)
ショッピングモール、レストラン
といった多様な要素が一体となった大規模な複合施設です。政府は、IRを通じて海外からの観光客を呼び込み、地方創生や経済活性化の起爆剤とすることを目指しています。
日本のIR、どこにできるの?
現在、中央政府からIR整備計画の認定を受けているのは、以下の2か所です。
大阪府・大阪市(夢洲)
事業主体: 大阪IR株式会社(MGMリゾーツ、オリックス、関西企業などによる共同出資)
場所: 大阪湾に浮かぶ人工島「夢洲(ゆめしま)」
開業目標: 2029年秋~冬頃
大阪IRは、最大規模となる可能性が高く、2025年大阪・関西万博の会場に隣接する形で整備されます。当初は万博前の開業を目指していましたが、コロナ禍や準備の遅れから延期されました。夢洲の土地改良やインフラ整備には多額の費用と時間がかかりますが、万博後の国際観光拠点としての期待が寄せられています。
長崎県・佐世保市(ハウステンボス隣接地)
事業主体: カジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン
場所: ハウステンボスに隣接する約30ヘクタールの敷地
開業目標: 2030年代前半頃
長崎IRは、ヨーロッパの高級リゾートのような雰囲気を志向しており、九州の観光ハブとしての役割を期待されています。大阪に比べて事業規模は小さいですが、地域経済への波及効果は大きいと見られています。ただし、資金調達や土地取得に関する課題が報じられており、大阪よりも開業が遅れる可能性も指摘されています。
「いつ」できるのか?現在の状況と今後の見通し
政府は2023年4月に大阪IR、同年12月には長崎IRの整備計画をそれぞれ認定しました。これにより、両地域でのIR開発が「ゴーサイン」を出された形です。
しかし、これはあくまで「計画認定」の段階であり、すぐにカジノがオープンするわけではありません。これから、各事業者は以下のステップを踏んで建設を進めていくことになります。
土地の賃借・購入
基本設計・詳細設計の策定
環境アセスメントの実施
建設許可の取得
本格的な建設工事
開業に向けた従業員の採用・訓練
最終的な政府からの営業許可取得
特に大規模な建設工事には数年を要します。大阪IRは2029年秋~冬頃の開業を目指しており、実現すれば日本のIRの先駆けとなるでしょう。長崎IRは、より慎重な進捗が予想され、2030年代前半頃の開業となる見込みです。
課題と懸念点
IRの実現には、経済効果への期待だけでなく、いくつかの課題と懸念も存在します。
ギャンブル依存症対策: カジノが社会に与える負の影響を最小限に抑えるための厳格な対策が求められます。
治安悪化: 大規模施設となるため、周辺地域の治安維持も重要な課題です。
環境問題: 人工島や自然環境への影響を最小限に抑える必要があります。
経済効果の不確実性: 目標通りの集客や経済効果が得られるかという点は、常に議論の対象となっています。
建設費の高騰: 資材費や人件費の高騰により、当初の予算を上回る可能性も指摘されています。
これらの課題に対し、国や自治体、事業者はどのように対応していくのか、引き続き注目が必要です。
まとめ:「いつ」という問いへの答え
「カジノ 日本 いつ?」という問いに対しては、
大阪IRが最速で2029年秋~冬頃
長崎IRが2030年代前半頃
というのが現時点での具体的な答えとなります。
まだ少し先の話ではありますが、日本におけるIR開発は、ようやく動き出したばかりです。世界からの注目を集める「クールジャパン」の新たな拠点として、IRがどのような役割を果たすのか、その誕生を期待して見守っていきましょう。